エルポニエンテ アマ・ルール
中村篤志シェフの
焼きタルタル・
ステーキ

材料（3人分）

・合い挽きミンチ　200g
・和牛赤身肉（ランプなど）　120g
・ケッパー　小さじ1
・ディジョンマスタード　小さじ1
・玉ねぎ　2片
・ニンニク　1/3かけ
・塩　2.5g
・生クリーム　150g
・ブルーチーズ　35g
・ブランデーorバーボン　大さじ2

レシピ

1：和牛赤身肉のブロックを包丁でサイコロ小サイズに切る。

2：玉ねぎ、ニンニクをみじん切りにする。

3：1、2に合い挽きミンチ、ケッパー、ディジョンマスタード、塩を加え、ボウルで混ぜる。

4：手のひらでハンバーグ型に整形する。

5：フライパンに油をひき、中火で10分ほど両面を焼く。

6：ステーキを焼いている間に、別のフライパンを火にかけ、ブランデーを注いでアルコールを飛ばす。続いて生クリームを加え、中火で温める。

7：生クリームが沸騰したらブルーチーズを手でほぐし、クリームに溶かす。

8：軽く水分を煮詰め、とろみが出れば完成。ステーキにかける。

「ハンバーグって、手間がかかってややこしい、難しそう」と思われてる方々に、「そんなことないですよ～、簡単ですよ」と思っていただける一皿です。
ポイントは、小麦粉やパン粉などのつなぎを使わないところ！そしてモモ肉など赤身肉の塊を手切りして、肉々しさをアップすること。
塊肉の手切りで、旨みのパワフルさだけでなく、しっかりした歯応えと食感も加わって、一気に料理がアップグレードします。和牛は、まず厚めの焼肉ぐらいのサイズを用意。それを6〜7ミリ幅の細長い短冊状に切り、最後に細かくカットすると……いい感じのハーフ・サイコロ状になります。混ぜ合わせたら、こねる必要はありません。つなぎがないからレシピもワンステップ、シンプルですね。
素材が結構多いですが……、ディジョンマスタードは、より少量の和辛子でも代用可。ケッパーは……どうしても手に入らない場合は省略してもいいですが、でもやはり加えると素晴らしい香りと風味のアクセントになります。ニンニクや玉ねぎは、お肉の風味を際立たせるために、思い切って控えめの量にしてみてください。
焼くときのコツは、素材を混ぜ合わせてハンバーグ型に整形した時に、手でたたいて空気をしっかり抜くこと。これでさらに肉の旨みがアップします。塩もしっかり強めに、がバスク流。お肉の総重量×0.8％が基本です。だから今回は320×0.008＝約2.5gです。ソースの方はブルーチーズに塩分がたっぷりあるから、塩を加えなくてもOK。
実はこの料理は、店の定番人気料理「バスク風サーロイン・ステーキ、ブルーチーズ・ソース」をアレンジしたものです。レストランのステーキの焼き加減の再現は、家でやるにはかなりの修業が必要ですが、今回の焼きタルタルは、初めてでも簡単。
しっかりめの赤ワインはもちろん、ビールもガンガン進んで、夏の幸せを倍増してくれる一品です。是非、気軽に試してみてください。

取材・文：寺下光彦
写真：福森クニヒロ
企画・編集：松尾修平