やっぱり雑誌が好き。第1冊:『カジカジ』編集長・高松 直さん

ノー・ミーツだった約2ヶ月間、Meets編集部と同様に、雑誌作りに携わる人たちは、何を考え、どんなアクションを起こしていたんだろう。
各誌編集部のみなさんの「今の想い」を知りたい。

そして、雑誌を愛する人を励ましたいし、励まされたい。
僕らはやっぱり、雑誌が好きだ。

今回は、関西のストリートシーンを引っ張るファッション・マガジン『カジカジ』(J隔月10日発売)を率いる、編集長の高松直さんに聞いた、雑誌の好きなところ。

カジカジ編集部/編集長 高松 直
カジカジ編集部/編集長 高松 直
入社14年目。昨年より編集長に就任。部屋のクローゼットはラルフローレン率高め。犬が好き。特に芝犬。麻婆豆腐を得意料理としているが、お好み焼きが一番好き。野球は観る専門の松坂世代というのが嬉しい昭和55年生まれの40歳。

雑誌は時代のアルバム
みたいなもの。
今後もそんな雑誌を
世に送り続けたい。

僕が思う雑誌の好きなところ。
かなり当たり前な回答になると思いますが、手放さない限り一生残り続けるということ。

というのも、今回のコロナ禍で家で過ごす時間がかなり長くなり、料理や掃除など、家の中でできることに向き合って生活するようになりました。そのひとつとして、部屋にある雑誌のバックナンバーを見返したりする時間も増えました。

『No Meets』のイントロダクションにもある、「読みたい記事とともに全く興味のないことも載っていて、 新しい興味を沸き立たせるきっかけになる」といった魅力はもちろん、過去に一度読んだはずの記事でも、時間を経て読み返すと、また違った感情や想いが生まれることも雑誌の魅力のひとつです。

僕は昔からスナップ特集を見るのが好きで、時代によって移り変わるファッションやカルチャーが、雑誌の中では生き続けています。当時では気づかなかったことにハッとさせられたりするのも良いですし、その時代時代をまとめたアルバムみたいな存在なんだと、今回改めて思いました。そんなことに触れられることができるのは雑誌ならではですね。

アフターコロナの世界でも、引き続き街から生まれるファッションやカルチャーを追いかけていきたいですが、街以外から生まれるモノやコトにも注目していきたいです。

ただ、今までのような方法で動くのはなかなか難しいことも予想でき、よりWeb媒体の需要が高まるとは思います。そんな流れとは逆を狙った、紙媒体ならではの保存性の高い、まるでアルバムのように家に保管しておきたい雑誌を、可能な限り世の中に残していけたらと思います。

『カジカジ』6月号
「街の眼 10年史」
発売中
780円/交通タイムス社

創刊時から続く名物企画『街の眼』の2010年~2019年の10年分をまとめた総集編。“10年後もカッコイイ”をテーマにスナップしてきた、言わば“街の記憶”そのもの。人の数だけスタイルがある貴重なスタイルブック。
https://www.kotsu-times.jp/

今後の予定について
7月発売予定だった特集号を1号休み、9月に発売再開予定です。今月、弊社のWebメディア『COMEPASS』(https://comepass.jp/)が『カジカジ Online』として生まれ変わり、さらにさまざまなモノやコトを発信していきますので、ご期待下さい。

文:高松直
写真:西島渚
企画・編集:松尾修平

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