ブックタイトルhigaeri_arukutabi
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higaeri_arukutabi
闊歩。今回は鉛筆片手に心惹かれた名宝群を素描する。 まずは当尾きっての名刹?浄瑠璃寺?へ。浄土信仰に生きた平安貴族たちが、境内全体に浄土の世界観を昇華してみせた設計に驚く。極楽浄土で迎えてくれる来世の仏、阿弥陀如来は西方の本堂へ。過去世から送りだしてくれる過去仏、薬師如来は東方の三重塔に祀られている。三重塔のたもと(此岸)から、池を挟んだ対岸(彼岸)に座す阿弥陀さまに合掌するという伽藍配置は見事。往生には9つの段階がある、そんな九品思想を表わした九体阿弥陀は、平安貴族の間で大流行した形式。だが、9体すべてが現存するのは全国でここだけ。優しい顔立ちとふくよかなお姿に見惚れる、[岩船寺]のご本尊・阿弥陀如来坐像。周囲で睨みを利かせる四天王も迫力満点だが、學さんが心奪われたのは普賢菩薩騎象像。本尊の須弥壇裏でさりげなく佇む姿が愛らしい。「この普賢さんは描かずにはおれん」阿弥陀如来坐像普賢菩薩騎象像阿弥陀・地蔵磨崖仏(カラスの壺)「カラスの壺」と呼ばれる礎石近くに鎮座する、阿弥陀如来と地蔵菩薩の双仏像。阿弥陀三尊磨崖仏(わらい仏)岩船寺緩やかな上り坂をしばらく進めば、美しい微笑仏に御対面。お隣の眠り仏も忘れずに。花の名所としても名高い山寺。十三重石塔や石室不動明王立像など、石造の寺宝も多い。55